中小企業へ転職する時のチェックポイント

①会社の安定度について

中小企業は会社規模だけでは安定度は測れない。
売上規模1千億円以下の会社は、売上高100億円も30億円も大差ない。
規模が小さいうちは何かのきっかけで、それぐらいの変動は日常茶飯事。

それよりもその会社が属している市場の将来性と競合優位性をチェックしよう。
その上で利益率が高い会社を選ぶべき。

②役職について

あるオーナー企業の社長が「入社を躊躇している人に対して、前職を上回るポストを用意する意向がある事を伝えると、その後の話がまとまりやすくなる」と採用の口説き文句を披露していた。
ついでに「肩書きなど無料だから、それで入社を決めてくれるなら安いものだ」といって笑ってた。

日本人は肩書きに弱い。
特になかなか昇進チャンスが巡ってこない大企業で埋もれていた人は特にそう。

中小企業での役職などあまり意味ありません。
役職乱発企業に騙されることないように用心してください。

③社風について

実際には入社してみないと解らない。
でも事前に出来る努力は最大限するべき。

入社を決意する前に、一人でも多くの人と会って価値観を確認する事。
個人差はあれど、同じ会社の人間は何か共通項があるはずだから。

面接だって一つのチャンス。
面接官を逆に面接してやるぐらいの気持ちを持って望むのがベスト。

可能であれば、「同年代の人に仕事の話を聞いてみたい」と依頼してみよう。
会社側からすれば、問題ないと思われる人をセッティングしてくるだろう。
ただし、そのような場に慣れてない人が出てくる事で、その会社の実態を垣間見ることが出来るものだ。

④社会保険制度(特に年金)について

職務規定や給与体系に関する内容はうやむやにしない。
書類を持ち帰って、自分で調べないと理解できない部分もあると思います。

特に企業年金の取り扱いは注意です。
分からなければ理解できるまで質問しましょう。
そして明らかに待遇が悪くなっているのであれば、その分は自分でカバーする策を練らねばなりません。

面倒だからと放置していると老後に痛い思いをします。
自己責任ですよ。

⑤年収について

勢いのあるベンチャー企業への転職の場合、市場相場よりかなり高い年収を提示されるケースがある。
募集している会社としては良い人材を採用して、成長ステージを拡大させたいのだろう。
この手の会社は魅力的だ。
給料は良いし、仕事も面白い事が多い。

ただ、これは成長が継続して利益が出ている事が前提。
停滞しだしたら状況は一変する。

なかには利益が出ていないのに、投資家から資本金を集めて拡大路線を突っ走る会社も少なくない。
そのような会社に入社するのは博打だと思った方が良い。
経験を積ませてもらうという目的であればいいだろう。
もし会社が成功して、高年収を維持できたらラッキーという感覚。

⑥仕事へのやりがいについて

大企業で細分化された仕事に消化不良感を抱いている若者は少なくない。
自分が社会に役立っている実感が湧かないからだ。

では中小企業だったら仕事のやりがいを感じられるのだろうか?
答えは「NO!」だ。

仕事への達成感は、会社から裁量権を渡されていれば実感する事ができる。
どこの企業で働いても一緒。
組織の中で仕事の裁量権を勝ち取る必要がある。

中小企業へ転職すれば人手不足だから、すぐに大事な仕事を任せてもらえると考えているようでは甘い。

以上、最低限これぐらいの事は考えておく必要があると思う。
分からなくなったら転職エージェントのコンサルタントに相談するのもアリ。
良いコンサルタントに当たれば、親身になって将来設計考えてくれますよ。

ちなみに、上記の6項目はあくまでも私感。
大企業と中小企業を行ったり来たりしている経験からの気づきです。

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